対談「夏川和也×須野田珠美」

夏川和也・須野田珠美対談


須野田:夏川さんがおっしゃっていた分かりやすいたとえで、組織の1番のご出身なのでその下に2番と3番がいると、普通の会社ならトップがいなくなると派閥争いが起こったり、実力的には2番ではない人が後を継ぐこともあります。ただ、自衛隊は完璧に縦の序列で成り立っているから、1番の次は2番です。

夏川:縦です。自衛隊入ってみないと分からないかもしれませんが。

須野田:それが組織をつくっていく社長たちにとっては新しい感覚なんですよ、むしろ。

私もアドバイザーの全年度制を作ろうかと思ったくらいです。皆のモチベーション向上にもつながると思うんですよね。

夏川:良い影響ですとね。悪くなってしまうと変な方向になりますけどね。

須野田:頑張っている会社ならどこでも、組織のお話は皆さんすごく興味を持ってらっしゃるんです。早速ではお話を聞きたいですが、そもそも夏川さんが経営者を目指した理由はどんなところから?

夏川:少し昔に遡りますが、戦後ですよね。私は田舎で育ったからお仕事終わった人たちが家に集まっていたんですよ、街で飲みながら。その頃売店とか立ち飲み屋とかやっていたところで。田舎の人は知的なんですよね。今言われているように(軍隊は)必要だと「攻めて来た時、どうすんだ」と自然に筋ができていた。高校生の時に、「眼下の敵」という映画を見たんですよね。

須野田:眼下の敵。

夏川:駆逐艦と潜水艦が争う映画です。潜水艦が物凄くかっこよく、潜水艦に乗ろうという単純な動機で入隊しました。当然海上自衛隊で、駆逐艦ではなく潜水艦を目指しましたが、要員の関係でこうなりました。

須野田:若い時によくありますが、映画を観て「ああいう世界はかっこいいな」と憧れて入ったんですね?

夏川:そうですね。

須野田:自衛隊にお入りになって、どうでした?一番ギャップを感じたことは?

夏川:感じませんでしたね。当時田舎はそういうアイデアじゃないでしょうかね。父親が商売人でしたが、割と規則正しく定時に起きて定時に寝て、定時にご飯を食べるという人でしたから、(自衛隊での決まった生活には)何のギャップもありませんでした。

5人兄弟の末っ子だったので、上級官はいましたが抵抗は少なかったですね。

須野田:よく軍隊の規則は厳しいと聞きますが、朝起きるのも辛く、途中で落伍する人も出ると。

夏川:もしかしたらいるかもしれません。しかし、ごく少数ですよ。ほとんどの方はそういう理由では辞めていきません。

須野田:いきなり大きなテーマになりますが、日本の防衛の中で危機を感じることはありますか?日中の海上危機の時にもお話しになっていたと思いますが。

夏川:様々な分野がありますが、権力の均衡性ですかね。陸海空軍をどうするかについて規則があって割と固いんですよね。そこは柔軟に考えてもらいたい。ただ、いきなり海上自衛隊に黒人を増やすことはできません。防衛が大事ですから。それでも10年程はかかってしまいますけどね、時代の先を読みながら。

須野田:今バランスはとれていますか?

夏川:分かりません。大体15:5:5でしょう。バランスが良いかどうかは、実現しなければ分かりません。

須野田:理想なバランスはありますか?

夏川:特にありません。置かれた立場で何を重点的にするかによります。日本は海の中の孤島ですよね。海外から攻めて来るのであれば、向こうから海を渡って来なければなりません。防衛は、陸上よりも海上で撃退した方が良いじゃないですか。なので、空と海にもう少し注力した方が良いのでは、というのが陸軍と海軍比べた時ですね。空を入れるとややこしくなります。海上自衛隊が航空協力を持ってもいいです。現に持っていますが戦闘の問題点であれば、航空協力は無くてはなりませんね。

須野田:中国との問題もありますよね。全然よく分からないんです。海の領域がどのくらいの確率で守られていて、破ればどのような制裁が下されるのか。

夏川:極端な例ですが、もしシーレーンを中国が封鎖したら日本の経済は成り立ちません。貿易や漁業もできない。日本の護りをしっかり固めておかなければ経済的にも難しくなるのは納得できます。私たちはそこまで考えます。しかし、権力政治はそこまでしなくて「ある程度の状態で海が使えれば良く、そこに入る者は排除しましょう」という日本的な考えですね。しかも、日本だけでなく諸外国と連携を取りながこの地域を守りましょう、という話です。もう少し進めなければいけないですよね。

須野田:アメリカの大統領がトランプさんに代わり、日本の基地問題が今後どうなっていくか、という問題もありますがどうお考えですか?

夏川:「日本の冬」と言いますがかなり大きい力を持っていると思います。今中国や北朝鮮など様々な国が出てきています。それに対して力のカバーをして「あまり自由に考えてもらっては困るよ。皆と仲良く作る方向で考えなさいよ」と言うのはどうしても必要だと思います。しかし、アメリカを除けばこの地域で日本の国をなんとか守れるのが自衛隊くらいです。危ないことですよ。中国は本気で来るので危ない。アメリカは最後の最後(の頼みの綱)で、そこ(防衛)で苦労しなくてはいけないですし、そうなる(攻めて来る)前に何とかしなきゃいけない。

須野田:そうですね。

最後に、今退官されてこれからご自分の長い人生で、ライフワークでやりたいこと、あるいは趣味で重点的に力を入れたいことはありますか?

夏川:趣味は、私はどちらかと言えば頭より体で動く方なので、テニスは趣味です。テニス以外ならダンス。体が動ける間はずっと楽しみたいです。

頭を使う方であれば安全保障についてはずっと関わっていきたいですね。ただ、最近の現役の人たちの話はかなり進んでいるんです。ここで年寄りが口出しするものではないと思っているんですね。

須野田:どのように変わってきているんですか?

夏川:進んでいるんですよ。アメリカとの関係や地域など。進むことはネットの方でもいろいろあるわけですよ。それを知らずに口を出すとかえって、マイナスになるかもしれません。なら口は出さない方が良い。少なくとも方向は非常にいいと思います。

アメリカと共同してやりましょう、どうやりましょう、と。上辺だけを撫でていくのであれば、できると思っていますけど。そういう意味で私はDSPという社団法人をやっていますけど。

須野田:そうですよね。

トランプさんがメキシコ内に塀を作ると言っていますが、本当にやると思います?

夏川:分かりません、アメリカ人は桁外れですから。まあ塀は作らないと思いますけどね。それに似たソフトな塀を作るかもしれない。それから、日本に対する防衛負担の増額は既に言っていますが、もっと実質的なものを要求されるかもしれませんが分かりません。これまで日本が培った外交力や我々のチャンネルもありますから。あんまり力むことはないと思いますけどね。できれば要求がない方がいいですけど。アメリカもここから大変なことになると思いますね。

須野田:本当に今日はこれからお話をたくさんして頂きたいなと。皆さんの質問タイムを設けると、皆さん聞きたいことがたくさん。知っているようで知らない世界があるかもしれないので、夏川さんのレベルをずっと下げてお話して頂けると、すごく下世話な興味も持ってらっしゃると思うので。

夏川:そうですね、私もなるべく早く話はやめて。

須野田:いえいえ。宜しくお願いします。

夏川:こんな機会を頂きまして、ありがとうございました。

須野田:いえ、こちらこそありがとうございます。

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